顧客分析の活かし方がわからないを解決!/活かすためのポイント
「それで?」で終わらせないための顧客分析
分析結果の活かし方がわからない理由
「分析結果の活かし方がわからない」、弊社でCRMサービスをご提供させていただく中でお客様からこのご相談を受けることがあります。ご相談内容を掘り下げてみると、必要性を感じ自分たちで顧客分析をしているものの、分析結果を見て「うん、そうだよね...それで...」で終わってしまうのが現状としてあり、その多くは、分析目的がきちんと設定されていない場合がほとんどです。『分析目的』とは、この分析から得たいこと、読み取りたいことが何なのか具体的な目的、テーマのことを指します。この目的がぼやけると、考察ポイントもぼやけ、結果的に活かし方がわからなくなるのは当然です。
現状把握と仮説検証
顧客分析は大きく以下の二つの役割があります。
- 現状把握するための分析、KPI基準値の算出や、課題の発見
(例:顧客属性やリピート率、購買パターンなど顧客全体構造の把握) - 仮説検証や具体的な施策に活かすための分析
(例:「購入回数が増えるほどA商品購入率が上がる」などの検証)
何を目的とした分析なのか役割を整理した上で、具体的な目的設定をしながら進めていきます。
活かせる顧客分析にするためのポイント
1. 最終課題から目的を設定し、分析項目をブレイクダウンしていく
先に述べたように、顧客分析には、現状把握と仮説検証と二つの役割があります。顧客分析をしてみようと、顧客単価、購入回数、購入頻度など、あらゆる項目を一通り洗い出してみることは、まずは一旦顧客の傾向を把握するには十分であり有効です。しかし、分析目的やテーマがないと分析結果のどこを見ればよいのかわからなくなります。
例えば、「顧客の購入頻度」だけを見ていても「どうすれば顧客が離反しないか?」はわかりません。「顧客が離反しないようにするには?」と言った最終課題に対し、その最適解を導き出すための分析が「どの時点で離反傾向が高いのか」であったり、その一つとして「購入頻度」が分析項目であったりという流れになります。

このように、分析結果を具体的に施策に活かすには、最終課題から目的を設定し、設定した目的からブレイクダウンしていきながら分析項目を洗い出していきます。まとめると、顧客分析実施手順は以下のようになります。
【顧客分析の実施手順】

- 課題から何を導き出したいのか分析目的、仮説の設定
- 目的から具体的に何を分析すればよいか分析項目の洗い出し
- 分析データの準備または加工
- 分析ツールによる分析の実行
- 分析結果の考察~分析レポートの作成
- 施策への展開
リテンションマーケティングやCRMにおいて有効な顧客分析をするには、自社の戦略や実施している施策から現状の課題を洗い出し、課題から具体的な目的や仮説を設定します。その後、必要な分析項目を洗い出し分析します。
2. 「1%がもたらす影響軸」を持っておく
分析結果から得られた数値に対し、例えば「1%」の変化がどのくらいの影響をもたらすのかは、企業や実施した施策によって異なります。「10%」、「1%」、「0.1%」、「0.01%」、あるいは「1回」など、どのくらいの動きによって何にどのくらいの影響をもたらしているのか自社の基準軸を持っておくことをおすすめします。基準軸を持っておくことで、変化を具体的に捉えやすくなり、次の分析を有効にし、施策改善サイクルを回していくことがスムーズになります。

また、考察には着眼点の経験が伴いますが、自社や商品・サービスから一旦離れて、一度フラットな状態にして客観的に観察してみると違った側面から顧客の傾向を見ることができます。時には異なる部門や担当者などの第三者の視点を入れてみるのも良いでしょう。
CRM効果を最大限にする顧客分析
リピート率の向上や、優良顧客の維持、離反率の抑止、顧客ロイヤリティの向上など、CRM効果を最大限にするには、顧客の動きによって売上に与える影響を見る必要があります。顧客の動きは、売上だけでなく、来店頻度、購買傾向、離反率などに数値として表れます。現状がわからなければ適切な対策を講じることができず、場合によっては、サービスと思って実施していた施策が顧客離れの要因となっていたということもあり得ます。
CRM効果を最大限にするには、顧客の行動を数値化(可視化)し、分析~活用~評価のサイクルを繰り返し行なうことがポイントです。

CRMにおける顧客分析と有効性/分析手法より大切な4つの分析軸
更新日:2022/6/10/公開日:2015/6/30
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